どこからが顎関節症(がくかんせつしょう)?
こんにちは、江口矯正歯科です。
今回は、顎関節症(がくかんせつしょう)の症状について紹介します。。
歯は顎(あご)と密接に関連していて、「硬いものを噛んでいるときに音がしただけで顎関節症」という話をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
実は、顎関節症と一口に言いますが、噛むことに関しての全体的な症状のことを指していて、大まかに①顎の筋肉痛、②顎の関節痛、③関節円盤のずれ、④骨の変形の4つに分かれています。
1. 顎の筋肉痛
普段よりも硬いものを食べた後、口を開け閉めすると痛みが生じることはありませんか?
その痛みがこめかみや鰓(エラ)のあたりに強い場合は、顎の筋肉痛の可能性が高いです。
この症状は基本的には、数日経つと治りますので、適度に患部をマッサージして経過を観察してください。
2. 顎の関節痛
また、痛みが耳の前あたりに強い場合、顎の関節痛の可能性が高いです。
しばらくは顎に負担のかかる食事(大口を開けたり、硬いものを食べるなど)を控えるようにしましょう。
上の2点については、基本的に痛みが主な症状なので、患部を労わりつつ、痛みがひどい場合は市販の痛み止めを飲むなどで対処しましょう。
それでも治らない場合、1〜2週間続いたら歯医者に相談した方がいいでしょう。
3. 関節円盤のずれ
骨つきのチキンなどを食べている時、骨の端についている軟骨を思い浮かべてみてください。骨の端についている真ん中が窪んだ形状のものが、関節円盤です。
人間の骨の間にもこれがついていて、なんらかの原因で位置がずれたときに骨同士の動きがスムーズでなくなりジャリジャリとした音(捻髪音)がすることがあります。
位置がずれる主な原因は、食いしばりや、歯軋りです。
とはいえ、少し音がする程度であれば、しばらく経てば治っていることも多いのでそこまで気にする必要はありません。
ただ、毎日確認して音が大きくなっていくときは、開口障害につながるケースもあるので、歯科医に相談してください。
4. 骨の変形
口にあたりに外から強い衝撃を受けると、骨よりも先に軟骨部分が折れ、影響を受けます。
この際に、軟骨が変形して骨同士がくっついてしまうと、口を開くことも困難になります。
このケースは、無理に外から力を加えて骨同士を剥がすこともありますし、外科的な処置をする場合もあります。
歯科医で行われる処置
以上のように、ご自身で対処できるケースが多いですが、歯軋りや食いしばりなどが定常化している場合にはマウスピースを作ったりするケースもありますし、口を開けやすくするためのストレッチを教えるケースもあります。
また、日中食いしばりをしている、頬杖をついている、うつ伏せで寝ているなど、日頃の中で無意識に顎に力を加えていることがないかをヒアリングして、意識を変えるように伝えるケースもあります。
自宅でできることもあると思うので、顎関節症が気になる方は参考にしてみてください。
また、気になることがあれば、ぜひ当院でご相談ください。
【この記事の著者】

歯科医師(歯学博士)
江口 公人 えぐち きみひと
[ 経歴・資格・所属学会等 ]
- 1988年 徳島大学歯学部卒業
- 歯学博士
- 日本顎咬合学会 咬み合わせ認定医
- 日本口腔インプラント学会会員
- インプラント認証医
- 日本矯正歯科学会
- KIRG準会員
- 関西アライナースタディークラブ主宰
江口矯正歯科クリニックは、その前身の医院から数えると約25年間、新田辺駅前で矯正治療を行ってきました。その間、約3,000人の方々に矯正治療を行っていただきました。小さな医院だからこそ、患者様と話もしやすく、診療の風景も見てもらいやすいことはとても良かったと思っています。
子供の成長期の機能矯正治療から、成人矯正、マウスピース矯正まで行う事で、治療の選択肢を広げる事ができました。今後も患者様に合った治療を考えていきたいと思ってます。